2010年04月26日
お隣さん
うちのお隣さんは、ピオさん。
ドイツの方だが、日本に来られてもう30年くらいと聞いている。
私がここに引っ越してくる少し前
(だからすでに8年くらい前の話だが)
脳梗塞で倒れられ
千葉の病院でリハビリ中だった。
管理人から絵がとても上手いという事以外
彼について何も聞かされていなかったが
半年ほどして杖をつきながら散歩しておられるピオさんに
バッタリとお会いした。
少し挨拶してから
「絵がお上手なんですってね」
というと、見せるからいらっしゃい、と家へ招いてくださった。
基礎以外はすべて自分でデザインし、建設したというそのご自宅は
なんとなくヨーロッパ的雰囲気でおしゃれ!
洗練された機能美と色づかい・・・
そしてアトリエ
私も絵を描くので一番見たかったところである。
バン!と目に飛び込んできたのは
製作途中の絵。
300号はあろうかと思われる大きなもので
ほぼ85%は出来上がっている。
役場から頼まれたというその絵は
いくつかのすさみの名所を一枚にまとめたものだった。
あともう少しというところで病に倒れ中断を余儀なくされたという。
入院、リハビリ中も早く帰ってこれを仕上げるという
強い希望を持ち続けたという
すでに何年か前に奥様を亡くされ
子供たちも千葉と神戸に独立されていたから
半身にマヒが残ってしまったその体で一人でここに住むの・・・(p・Д・;)アセアセ ?
私はどうやって暮らすのだろうかとその事の心配が先にたったが・・・
本人は「一人で何でもできるよ」と屈託ない。
そしてその後、何度もお邪魔しているが
事実家の中はきちんと整い、行き届いている。私の家よりもヾ(;´Д`●)ノぁゎゎ
週に何回かヘルパーさんが買い物に行ってくれたり
食事を作ってくれたりする以外は全く一人での生活。
マヒした手足は依然動かないけれど、
次々とできることを増やしていかれる♪⌒ヽ(*゚O゚)ノ スゴイッ!!!
仕上げたいと強く望まれたその絵も
その後左手で描き上げられ、今堂々と役場に飾られている
またその後も次々と新しい絵を描いて、
郵便局や役場等のギャラリーで見ることができる
そして今では車の運転も再開され
白浜、田辺、串本など自由に行動されている。
この前などは大阪まで一人で運転してお孫さんを見に行かれた。
どんな困難に直面しても常に前向きで
したいことに挑戦し続ける勇姿に
いつも頭が下がる思いである(*^ー゚)b
Posted by 琴の滝荘女将 at 15:37│Comments(0)
│女将の徒然